欲しいもの
欲しいものと、実際に買うものは違う。
しかし、どうせ作るなら、欲しくて欲しくてたまらないものを作りたい。
自分自身の事を少し分析してみたい。
例えば、α7、HD800、ROLEXサブマリーナ、テスラ、LGのOLED壁掛けテレビ・・・これらはやや不純な「欲しい」。
欲しいのは欲しいのだが、その欲求の根源は、周りからの羨ましがられたいというものだ。
例えばiPad pro 12.9インチ、高すぎて買えないが、あれば写真を見るのにちょうどいいし、dマガジンも見てみたい。
4Kテレビ、これは実際そこまで欲しくないが、あったらやっぱりいい気がする。
便利そうだからの「欲しい」
実際に買ってしまって素晴らしい製品はいっぱいあるのだが、顧客の購買行動を理解するためには、まず「欲しい」の分析が重要だ。
なので、「買ってよかった」ではなく「欲しい」を分析したい。
さて、ここで重要なのは、最初の不純な方の欲しいだと思う。
この不純な方が欲求として強い。
いわゆる見栄である。
「カッコいい」
「先見の明がある」
「スマート」
「信じられない」
「今までと次元が違う」
「こんなものが今はあるんだ(すごい)」
「これ欲しかったんだよな、買ったんだ、いいな」
「これ高いんでしょ」
顧客は、知人からこのような言葉を期待している。
しかし、最近、不純な方の欲求は小さくなっている気がする。
それでもビジネスとしてはやりやすい。
その見栄をうまく利用しているのはappleだ。
さて、ここでちょっと、視点を変えて考えたい。
第三者がいるという事実だ。
第三者に対して、上記のセリフを言わせることにフォーカスするのも良いアプローチだと思う。
使ってみないと分からない製品、顧客と一緒にいるときに、即座に使うことが試せる事は重要だ。
ここら辺にコンセプトのヒントがありそうだ。
スマートフォンは非常にパーソナルなデバイスで、他人の物を借りて使うことが出来なかった。
ヘッドフォンは借りて試すことが比較的容易だ。
テスラのオートパイロットを助手席で見たら、上記のセリフが出るだろう。
4Kテレビもしかり、顧客の家に訪れた知人は4Kテレビを見て、上記のセリフを言うかもしれない。
そういう意味では、たとえば、パーティーで使われるものなんて最高だ。
ホームパーティーをする際に全室同時再生のSONOSは、羨望のまなざしで注目され、売れている。
GoProもみんなで集まってスポーツやレジャーをしているところへ、あんなカメラを取り出したら、注目せざるを得ない。